2026年2月25日夜から26日朝にかけて、人気サバイバルホラー漫画『常人仮面』の電子書籍が、Amazon Kindleから忽然と姿を消しました。

小学館eコミックストアでも検索結果はゼロ、BookLiveでも購入不可。

つい発売からわずか1週間で最終12巻を含む全巻が電子の海から消えたのです。

しかも、出版社からの公式アナウンスは一切なし。

いわゆる「サイレント停止」です。

2月26日21時の時点で、マンガワンアプリ内では一部閲覧可能のままですが、主要な電子書籍プラットフォームの多くで新規購入ができない状態に陥っています。

物理単行本は通販やオンデマンドで一部残っているものの、電子版がメインの今の時代、これは事実上の「作品封印」と言ってもいいかもしれません。

 

このニュースだけでも十分に異様なのですが、ネット上ではもっと深い話が渦巻いています。

それが、原作者「一路一(いちろ いち)」の正体についての疑惑。

札幌地裁で教え子への性加害が認定され、1100万円の損害賠償を命じられた漫画家・山本章一氏と同一人物ではないか、という説が急速に広がっているのです。

判決からわずか5〜6日後の配信停止。

本当に偶然で片付けていいのでしょうか。

常人仮面の作者・一路一の正体は誰?

まずは『常人仮面』という作品と、原作者「一路一」について整理しておきましょう。

この漫画がどんな作品で、なぜ今これほど注目されているのか。

その背景を知ると、配信停止の異様さがより鮮明に浮かび上がってきます。

『常人仮面』は、2022年末から2025年までマンガワン(小学館)で連載されたサバイバルホラー漫画です。

地震をきっかけに異世界へ転移した高校生たちが、「殺した相手の姿に変身する」という不気味なルールの中で生き残りをかけて戦う物語。

全12巻、最終巻が2026年2月19日に発売されたばかりでした。

 

作品のクレジットは、原作:一路一、作画:鶴吉繪理(つるよし えり)。

作画を担当した鶴吉氏は女性作家とされていますが、問題はこの「一路一」という原作者のほうです。

公式プロフィールはほぼ皆無。

マンガワンの公式ページにも単行本の奥付にも、経歴や顔写真、本名といった情報は一切載っていません。

漫画業界では「原作のみの別名義」というスタイル自体は珍しくないのですが、ここまで素性が不明な原作者というのは、やっぱり気になるところ。

そして2026年2月20日、札幌地裁である判決が下されました。

漫画家・山本章一氏(本名:栗田和明、50代、北海道在住)に対し、当時15歳だった教え子女性への3年間にわたる性加害を認定、1100万円の損害賠償命令。

山本氏は元北海道私立高校(芸術高校・通信制サテライトキャンパス)の美術講師で、マンガワンの人気作『堕天作戦』の作者でもありました。

判決で認定された行為は、正直なところ文字にするのもためらわれるような内容です。

「漫画の話をしてあげるよ」「父親代わりになるよ」と家庭環境の複雑な生徒に近づき、LINEを交換するところからすべてが始まりました。

車内での性的行為、ホテルへの連れ込みが常態化。

さらには自身の排泄物を口に入れさせる、体にマジックで「先生のもの」「奴隷」と書いて撮影する、性的玩具を装着させたまま外出させるなど、もはや「交際」という言葉で表現できるものでは到底ありません。

裁判所も山本氏の「真剣な交際だった」という主張を全面的に退けています。

被害女性は解離性同一障害(DID)とPTSDを発症し、大学中退に追い込まれました。

「排泄物強要時に意識を遠ざけ、自分の心から自分を追い出すことが癖になった」という被害者の供述には、胸が締めつけられる思いがします。

 

この判決からわずか5〜6日後に、常人仮面の電子書籍が一斉に消えた。

公式発表なし、説明なし、謝罪なし。

コミロックブログ(2月26日20時台記事)では「判決後、数時間〜1日で電子版が軒並み削除・販売停止」と指摘されています。

あしたの経済新聞も「小学館側は現時点でコメントを出していない」と報じました。

 

ネットでは即座に「確定じゃん」「サイレント停止で白状したようなもの」と受け止められました。

もう偶然だと信じている人は、ほとんどいないのが現状でしょう。

 

もう一つ触れておきたいのが、作画者・鶴吉繪理氏の存在です。

Xや5chでは「作画の人は何も知らされてなかったっぽい」「巻き添えで人生狂う」と同情の声が溢れています。

2月19日に発売されたばかりの最終巻が、わずか1週間で電子版購入不可になるという事態。

自分に一切非がないのに、突然作品が市場から消える――その恐怖は計り知れません。

Xでは鶴吉氏本人が「とてもショック」と意味深な投稿をしており、ファンからは「作画者救済を」との声が殺到している状況です。

「作画だけでも救ってほしい」という読者の悲痛な叫びは、この問題の理不尽さを端的に物語っているのではないでしょうか。

一路一と山本章一が同一人物と言われる理由3選

では、なぜ公式発表がないにもかかわらず、ネット上ではここまで「同一人物説」が確定的に語られているのか。

その根拠は一つや二つではなく、複数の証拠が矛盾なく重なり合っている点にあります。

中でも、二つの作品を繋ぐ「ある人物」の存在が決定打になっているのです。

 

①担当編集者が成田卓哉氏で共通している

同一人物説の中で、最も強力な根拠と言われているのがこれです。

『堕天作戦』と『常人仮面』、この二つの作品の担当編集者が、どちらも同じ人物だったのです。

 

その名は成田卓哉氏。

小学館マンガワン&裏サンデー編集部の編集者です。

成田氏の公式Xアカウントのプロフィールや担当作品リストには、常人仮面がはっきりと明記されていました。

そして堕天作戦の連載中も、山本章一氏を積極的に支援していたことが確認されています。

 

時系列を追うと、ちょっとゾッとする流れが見えてきます。

2022年10月31日に堕天作戦が終了すると、成田氏は公式アカウントの移譲を主導しつつ、同時期に常人仮面のPRも手がけていました。

つまり、片方の作品を終わらせながら、もう片方を立ち上げる橋渡し役をしていた可能性がある。

これって、ものすごく重要なポイントではないでしょうか。

 

さらに注目すべきは、2025年11月22日の投稿です。

成田氏は「『堕天作戦』山本章一さんとレヴァーロさんのランチ」という内容で、山本氏との食事写真を4枚付きでアップしています。

「山本さんはトリュフのパスタを選んでました」なんて、ずいぶん親密な雰囲気。

これは事件の裁判が水面下で進行していた時期の投稿であり、「知っていて付き合い続けていたのか」という疑惑を呼ぶのは当然の流れでしょう。

 

そしてここが核心なのですが、2021年5月27日のLINEグループで、成田氏が被害者側に「150万円即払い+守秘義務+連載再開」を提案していたとするリーク判決文の情報が出ています。

もしこれが事実なら、編集者が和解の仲介まで担っていたことになり、単なる「担当が同じ」という偶然では到底説明がつきません。

Xでは「成田氏が両方を橋渡ししたグル」という見方が大勢を占めており、YouTubeの密着動画で多忙な人気編集者として知られていた成田氏のイメージは、もう完全に崩壊しつつあります。

 

なお、成田氏が出演予定だったBSテレ東の番組『漫画クリスタル』は「番組制作上の都合により」延期に。

これもまた、偶然と言い切るには無理のあるタイミングです。

②山本章一氏本人の過去の「別名義」発言

二つ目の根拠は、山本章一氏自身の口から出た言葉です。

これがまた、なかなか決定的。

 

山本氏は2022年の堕天作戦連載終了時、公式Xやその周辺で「別名義で原作やってる」「今後も継続する」と発言していました。

さらに「堕天作戦は甦ります」という意味深な一言も残しています。

これらの発言はXアーカイブやTogetterに記録として残っており、判決後に改めて掘り起こされて一気に拡散されました。

 

2022年11月1日の公式更新文では「現在も継続中の私的なトラブル」「小学館には感謝」という記述もあったとされています。

当時、読者の多くはこの「私的なトラブル」が何を指すのか分からなかったはず。

しかし今振り返ると、「私的なトラブル=教え子への性加害事件の隠蔽」「甦ります=別名義での復帰」と読めてしまう。

正直、背筋が寒くなるような符合です。

 

はてな匿名ダイアリーの2月26日の投稿でも、この発言こそが「同一人物説の核心」と分析されていました。

本人が「別名義でやってる」と言っていて、実際にほぼ同時期に別名義の作品がスタートしている。

これを偶然と呼ぶには、あまりにもピースがきれいにはまりすぎているのではないかと感じます。

 

③連載開始と終了のタイミングが一致

三つ目は、二つの作品のスケジュールがあまりにもきれいに噛み合っているという点です。

 

堕天作戦のマンガワン・裏サンデーでの掲載が完全終了したのは2022年10月31日。

そしてその直後、2022年末から2023年初頭にかけて、常人仮面の連載がマンガワンでスタートしています。

まるでバトンタッチするかのような、シームレスな切り替わり。

堕天作戦はWEB漫画総選挙で3位に輝くほどの人気作でした。

その作者が連載終了後、すぐに同じプラットフォームの別作品の原作を手がけるというのは、編集部との関係が継続していなければまず起こり得ない話です。

しかも常人仮面はマンガワンのトップページに頻繁にバナー掲載され、かなりプッシュされていた作品。

この優遇ぶりも「新人原作者にしては不自然すぎるよね」と以前から一部のファンに指摘されていました。

 

作風の類似も見逃せないポイントです。

堕天作戦は「不死身の主人公が支配される」SFファンタジー、常人仮面は「殺した相手に変身する」サバイバルホラー。

ジャンルこそ違いますが、「支配」「仮面(アイデンティティの喪失)」「心理操作」というモチーフが共通しています。

ファンの間では「読み口が同じすぎる」という声が判決前から上がっていて、むしろ気づいていた人は少なくなかったようです。

 

判決後、Wikipedia「堕天作戦」のページには常人仮面関連の追記が急増し、編集履歴が活発化。

Xのリアルタイム検索でも「常人仮面の一路一と堕天作戦の山本章一が同一人物説」が連日上位に表示される状態が続いています。

編集者の一致、本人発言、タイミングの一致。

この三つが矛盾なく重なった結果、ネット上では「公式発表を待つまでもない」という空気が完全に出来上がっています。

一路一(山本章一)の常人仮面が配信停止した理由

ここまでの根拠を踏まえると、配信停止の理由はおのずと見えてきます。

しかし問題は、小学館が一切の説明を行っていないという事実そのものにあります。

なぜ「サイレント削除」という最悪の手法を選んだのか、その背景を読み解いていきましょう。

 

まず最も有力な見方は、ダメージコントロールです。

2月20日の判決で山本氏の猟奇的な加害行為が公になり、ネット上は瞬く間に炎上状態に。

その火の粉が常人仮面にまで飛び火し、「トラウマ作品」として読者に認識されるのを防ぎたかった、というのが素直な推測でしょう。

新規購入をブロックすることで、ボイコットの拡大を最小限に食い止めたかったのかもしれません。

 

次に考えられるのが、法的リスクの回避です。

もし同一人物であることが正式に確定した場合、被害者側から「出版社が事件を知りながら別名義で起用し続けた責任」を問われる可能性がある。

先ほど触れた2021年のLINEグループでの成田氏の示談提案が事実であれば、小学館側が事件の詳細を把握していた形跡は十分にあるわけです。

「知っていて仕事を続けさせた」となれば、道義的責任どころか法的な追及まで視野に入ってきます。

常人仮面だけを急いで引っ込めたのは、自社のリスクを最優先にした判断と見られても仕方がないところでしょう。

興味深いのは、山本氏が個人出版している堕天作戦のKDP版(Kindleダイレクト・パブリッシング)が、2月26日時点でまだ購入可能だったという点です。

KDPというのは、著者が自分でAmazonに出品できる電子書籍のセルフ出版サービスのこと。

つまり、加害者本人が自分で出している作品はそのまま市場に残り、出版社が関わっている作品だけが消えたのです。

この不均衡が「小学館は被害者のためではなく、自分たちのために停止したんだろう」という批判を強めています。

同日、成田卓哉氏が出演予定だったBSテレ東『漫画クリスタル』も「番組制作上の都合」で急遽延期されました。

ネットでは「ダメージコントロールの連鎖」と見られており、組織ぐるみで口を閉ざしている印象はどうしても拭えません。

マンガワン編集者・成田卓哉
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そして何より問題なのは、公式の沈黙そのものです。

2月26日時点で、小学館もマンガワンも一切の声明を出していません(翌27日に声明がhっぴょうされています)。

Xでは「確定じゃん、サイレント停止で白状したようなもの」「小学館の証拠隠滅」「セクシー田中さん事件の再来だ」といった声が溢れています。

「作画の鶴吉先生は何も知らされてなかったっぽいのに、バレたら即停止とかひどすぎる」という作画者への同情も、本当に多い。

ここで少し視野を広げると、漫画業界の構造的な問題が見えてきます。

漫画家は基本的にフリーランス、つまり個人事業主です。

ペンネームは自由に変更可能で、犯罪歴のチェックも義務化されていません。

海外のMarvelやDCでは性加害歴が判明した時点で即契約解除・作品抹消が標準的な対応ですが、日本では「作家の表現の自由」や「フリーランスの自主性」が優先されやすい風土がある。

ざっくり言えば、名前を変えれば過去をリセットできてしまう業界ということです。

 

山本氏のケースは、まさにこの構造の穴を突いた形でしょう。

堕天作戦の連載が終わった後、ペンネームを変えて別作品の原作者として復帰。

同じ編集者が両方を担当し、同じプラットフォームで連載を続ける。

バレなければ何事もなかったかのように活動を続けられた可能性が高い。

 

1100万円の賠償命令は出ましたが、刑事事件としての逮捕はなく、前科もつかない民事判決。

なお、山本氏は2020年に児童ポルノ(作成・所持)で罰金30万円の有罪判決も受けていたことが、被害者側弁護士の会見で明らかになっています。

「お金を払えば実質リセット」「新しいペンネームでまた始められる」という現実に、多くの人が憤りを感じるのは当然のことでしょう。

 

Xには「ペンネーム変えればリセットできる業界って異常」「被害者は一生PTSDなのに、加害者は名前を変えて稼ぎ続けられるのか」という声が絶えません。

5chでも「次はまた新ペンネームで復活するだろ」「この構造が変わらない限り同じことが繰り返される」という指摘が相次いでいます。

アクタージュの原作者が逮捕された際、集英社は即座に連載を打ち切り、作画者へのケアも行いました。

それと比較すると、小学館の対応は「性犯罪歴を知りながら別名義で復帰させ、発覚後はサイレント停止」という、前代未聞と言っていい対応です。

「作画者にも被害者にも説明がない」という状況は、出版社への信頼を根底から揺さぶるものではないでしょうか。

 

現在、ネット上の空気は「初期の加害行為への怒り」から「業界構造そのものへの憤り」へと完全にシフトしています。

「全巻処分した」「マンガワン自体の購入をやめた」という報告が相次ぎ、小学館全体へのボイコットに発展しつつある状況です。

「作品に罪はない」という擁護の声もごく少数ありますが、「支配欲が作品に投影されている」「タイトルの堕天作戦が現実の教え子を堕とした行為と重なって皮肉すぎる」と即座に反論されている状態。

 

控訴や小学館の公式声明が出れば状況は変わるかもしれませんが、このまま沈黙を続ければ、読者の不信はさらに深まるばかりでしょう。

被害に遭われた女性の心の回復を心から願うとともに、何の落ち度もなく巻き込まれた作画者・鶴吉繪理氏の今後が少しでも守られることを祈りたいと思います。

そして、ペンネーム一つで過去をリセットできてしまうこの業界の仕組みが、本当にこのままでいいのか。

この事件をきっかけに、一人でも多くの方がその問題に気づいてくれたらと切に願っています。

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