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日本でレアアース採掘は採算がとれるのか?南鳥島の深海開発の希望と課題

日本でレアアース採掘は採算がとれるのか?南鳥島の深海開発の希望と課題

 

南鳥島の深海に眠るレアアース、その推定価値はなんと500兆円とも言われているんですって!

電気自動車(EV)や最先端の軍事技術に欠かせない希少資源が、日本の未来を照らす希望の光になるかもしれない。

夢のような話に日本中が期待の声をあげています。

ただ莫大な採掘コストや、前人未到の深海技術という高いハードルが、私たちの目の前に立ちはだかっているんですよね。

本当に商業化は実現可能なのでしょうか?

今回は、深海の「宝」を巡る希望とリスクを徹底的に解剖しちゃいます!

 

レアアースの採算はとれる?

 

日本でレアアース採掘は採算がとれるのか?南鳥島の深海開発の希望と課題

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「国産レアアース求め海底6000mへ、いよいよ世界初の試みが本格始動」というニュースが話題になっていますよね。

確かに夢のある話なんですけど、正直なところ、本当に採算が取れるのか疑問。

莫大な費用をかけて、水深6000mという過酷な環境から採掘し、さらに精錬・加工まで行うとなると、コストがかかりすぎるんじゃないかって思うんです。

まず、現実的な数字を見てみましょう。

中国から輸入するレアアース精鉱の価格は、1トンあたり約52万円

一方、南鳥島で採掘する場合のコストは、最も楽観的な見積もりでも1トンあたり約100万円、悲観的なシナリオでは1000万円にも達すると推定されているんですよ。

つまり、最低でも2倍、最悪の場合は約20倍ものコストがかかる計算になるんです。

 

政府は技術革新によって、採掘コストを1トンあたり2万円まで下げられると試算していますが、これは相当に楽観的な見通しだと言わざるを得ません。

深海探査船「ちきゅう」を1日運用するだけで数千万円の費用がかかり、さらに揚泥システムや脱水設備、運搬船、陸上の精錬施設など、すべての工程で特殊な設備投資が必要になるんです。

仮に日量数千トン規模で採掘できたとしても、装置の耐久性や連続運転の効率が想定を下回れば、コストは簡単に1トンあたり10万円を超えてしまいます。

そうなると、中国産の価格(52万円/トン)に対して、採算性を確保するのは極めて困難になるんですよね。

 

さらに、採掘だけでなく、精錬や加工の工程でも高いコストがかかります。

レアアースは複雑な化学処理を経て純度を高める必要があり、この工程には専門的な技術と設備が不可欠です。

日本国内で精錬・加工を行う場合、人件費や環境規制遵守のためのコストも上乗せされることになります。

確かに、南鳥島のレアアース泥は品位が高く、放射性物質の含有量も少ないというメリットはあります。

環境に配慮した「クリーンな国産レアアース」としてプレミアム価格で販売できる可能性もゼロではありません。

 

でも、それだけで莫大な開発コストを回収し、継続的に利益を上げられるかというと、正直かなり厳しいと思うんです。

政府は2025年度の補正予算で164億円を投じていますが、これは開発初期段階の費用に過ぎません。

商業生産に移行するまでには、さらに数千億円規模の投資が必要になると見られており、その資金をどう調達し、どう回収するのかという問題が残されています。

民間企業の参入を促すために公的補助金や買取制度の検討が進められていますが、結局のところ税金で赤字を補填する構造になる可能性も高いんですよね。

資源安全保障という観点から見れば、多少のコスト高は許容すべきだという意見もあるでしょう。

 

2010年の「レアアースショック」のような事態を避けるため、国内供給源を確保することには確かに意義があります。

野村総合研究所の試算では、中国からの供給が3ヶ月停止すると約6600億円の経済損失が発生するとされており、この保険料として考えれば価値はあるかもしれません。

ただ、純粋な経済合理性だけで判断すると、採算が取れるかどうかは極めて不透明だと言わざるを得ないんです。

技術開発が順調に進み、大幅なコスト削減が実現し、さらに国際情勢の変化でレアアース価格が高騰するという好条件が揃えば、ようやく採算ラインに乗る可能性が出てくる程度なのではないでしょうか。

 

南鳥島と中国のコスト差を徹底比較!

 

中国は、世界のレアアース生産の68%、精錬においては90%以上を占める、まさにレアアース大国なんです。

その低価格を支えているのは、人件費の安さと環境規制の緩さだと言われています。

中国のレアアース鉱山では、放射性物質の処理が不十分な場合が多く、環境汚染が深刻な問題となっているのが現状です。

内モンゴル自治区のバヤンオボー鉱山や、江西省の南部鉱山地帯では、採掘によって発生した廃液が河川に流れ込み、周辺住民の健康被害や農地の汚染が報告されているんです。

これは国際的にも大きな問題として認識されつつあります。

 

一方、南鳥島のレアアース泥は、放射性物質が少なく、抽出も比較的容易な方法で行うことができるんです。

しかし、水深5500~6000mという深海での採掘には、特殊な設備や輸送コストがかかります。

例えば、深海探査船「ちきゅう」を1日運用するだけで、数千万円の費用がかかるんですよ。

 

深海採掘では、海底の泥をポンプで吸い上げる揚泥システムが必要になります。

この装置は、水圧に耐えながら連続運転を維持しなければならず、メンテナンスや部品交換にも莫大なコストがかかるんです。

さらに、採掘した泥を船上で脱水・濃縮し、陸上施設まで運搬する工程も必要になります。

日本が中国に対抗するためには、環境負荷の低さをアピールした「クリーンな国産レアアース」としてのブランド戦略が有効かもしれません。

 

特に、電気自動車(EV)市場や軍事分野では、供給の安定性や倫理的な調達を重視する動きが強まっており、多少価格が高くても需要が見込める可能性があるんですよ。

欧米の自動車メーカーや電機メーカーは、サプライチェーンの透明性を求める動きを強めています。

環境破壊や人権侵害に関与していない「クリーンなレアアース」であれば、プレミアム価格での取引も十分に可能だと考えられているんです。

 

商業化は実現可能?

 

南鳥島のレアアース開発は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のもとで進められている一大プロジェクトなんです。

2026年1月から、探査船「ちきゅう」による試験採掘が予定されており、水深6000mから泥を揚げる動作確認を行う予定なんですよ。

その後、2027年には日量350トンの試掘を行い、2028~2030年にかけて採算性と環境影響の最終評価を行い、2035年頃の商業生産移行を目指しているんですって。

予算面では、2025年度の補正予算で164億円が投じられ、脱水・運搬施設の建設が計画されています。

 

採算シミュレーションでは、日量数千トン規模で採掘できれば、1トンあたり2万円のコストで50万円以上の抽出価値を得られ、利益を確保できると試算されているんですよ。

このプロジェクトには、東京大学、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、民間企業の双日などが参画しており、産学官が一体となった体制が構築されています。

技術開発では、揚泥ポンプの耐久性向上や、効率的な脱水システムの開発が重要な課題となっているんです。

ただし、装置の耐久性や連続運転の効率がまだ検証されていないため、コストが1トンあたり10万円を超えるシナリオでは、赤字が避けられないという厳しい現実もあるんです。

 

政府は、民間企業(双日など)の参入を促すため、公的な補助金や買取制度の検討を進めており、2025年11月には日米協力の枠組みも合意されました。

アメリカも自国のレアアース供給網を強化したいという思惑があり、日本との技術協力や共同開発に強い関心を示しているんです。

この日米協力が実現すれば、開発資金の調達や技術開発のスピードアップが期待できますね。

もしこのプロジェクトが成功すれば、レアアース開発は日本の新しい基幹産業となり、経済効果も期待できるんですよ。

資源資産化による純債務の大幅な削減や、技術者や関連産業での雇用創出、税収増など、様々なメリットが考えられます。

 

また、深海採掘技術を島嶼国などに輸出することで、外交的な影響力を高めることも期待できるかもしれません。

太平洋島嶼国や東南アジア諸国も、自国のEEZ内に眠る海底資源の開発に強い関心を持っています。

日本が深海採掘技術を確立できれば、技術輸出やコンサルティングビジネスとしても大きな可能性があるんです。

しかし、技術を確立するまでの10年というギャップが、今の日本にとって最大の課題だと言えるのではないでしょうか。

 

環境への影響は大丈夫?

 

深海の採掘となると、環境への影響も気になりますよね。

水深6000mの深海底は、まだ未解明の生態系が存在する可能性があり、採掘活動が海洋環境に与える影響については慎重な評価が必要です。

海底の泥を大量に吸い上げることで、海底に生息する微生物や底生生物への影響、採掘による濁りの拡散、海洋生態系への長期的な影響などが懸念されています。

政府は、環境影響評価を徹底的に行い、持続可能な開発を目指すとしていますが、実際のところ、深海環境への影響を完全に予測することは困難なんです。

国際的にも、深海採掘に関する規制の議論が進んでおり、国際海底機構(ISA)では深海鉱物資源の採掘に関するルール作りが行われています。

日本としても、国際基準を遵守しながら、環境に配慮した採掘方法を確立することが求められているんですよね。

環境保護と資源開発のバランスをどう取るか、これも大きな課題の一つです。

 

まとめ

 

南鳥島のレアアース開発は、日本にとって資源安全保障の観点から非常に重要なプロジェクトです。

しかし、採算性の確保、技術的なハードル、環境への配慮など、乗り越えなければならない課題は山積みなんですよね。

2028年の商業化を目指す野心的な計画ですが、現実的には2035年以降になる可能性も十分にあります。

それでも、中国への依存から脱却し、国産レアアースを確保することの意義は非常に大きいと言えるでしょう。

今後の技術開発の進展と、国際協力の枠組みがどう構築されるか、そして環境への影響をどこまで最小化できるか。

これらの要素が、プロジェクトの成否を分けることになりそうです。

深海に眠る「宝」が、本当に日本の未来を照らす光となるのか、私たちは注目し続ける必要がありますね!

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